第239回IEC研究会議事録

日時 : 2010年4月11日(日)
     12:30〜16:30
場所 : 関学大阪梅田キャンパス
       大阪市北区茶屋町19-19
     アプローズタワー14階1407番教室
     電話:06-6485-5611
     http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/

司会:矢島
書記:河野
出席者:梶木、小谷、中西、竹嶋、岡本、中村(州)、中條、福田、工藤、野部、広田、小島、半田、石川、新田、矢島、河野
欠席者(連絡済):高橋(参)、西本
見学者:宮野、江守、稲川、坂本
(敬称略)

内容:

諸会連絡
・http://ml.psn.ne.jp/iec-ken/BBS/ や関連サイトを参照
・その他 資料、書籍回覧(内容省略)

1 定例幹事会報告(事務局)
・24名中20名出席(4名欠席)で成立
1)幹事の確認
・新田先生、福田先生、岡本先生から、幹事の辞退あり了承
・梶木先生の幹事の就任を了承
・会員の所属確認は、後日事務局から連絡
2)今後のIECの活動の方向性の確認
・技術検討委員会:Skypeでの会議と発表資料のアーカイブ化につて報告
・企画・編集委員会:新しく入会した方にグループの活動をわかりやすく連絡
(後日、事務局から各グループの幹事に連絡)
3)グループの活動報告
・昨年末のフォーラムですでに報告済み
・システム研の幹事が中條先生から石川先生に交代
4)会計報告および会費
・収入:会費収入で修正あり
・支出:研究グループ補助で辞退がいくつかあり

2 自由枠
1)井口先生@大阪国際大学修士
「関西の学生をゲーム業界に就職させるには?」
○大学生がゲーム会社へ就職するためのアドバイスをきっかけに、現状分析し考察
○現状分析
・市場動向:市場規模は少し縮小しており、現場は悲惨
・採用状況:専門学校卒が3分の2、一般企業に比べて不定期採用の割合が多い
・教育機関:専門学校での教育がほとんど、教育の質・環境は差が大きい
・学生の技術:
プログラマー:もっとも教えやすく、入りやすい
グラフィックデザイナー:入学の時点で合否がわかる
ゲームデザイナー(企画):もっとも難しく、天才的な「何か」を要求される
○業界からの要望
・「使える人」がすぐほしい(離職率が高いため)
・学生の技術差はどんぐりの背比べ(コミュニケーション能力を重視)
・ゲーム以外の趣味を持っている人がほしい
・「遊ぶ」のと「作る」のとは違う
○個人的に感じること
・学生がゲーム会社(業界)を知らない
・学生が東京に就活に行かない(ゲーム会社の多くは東京)
・学生が就職活動をしない(10社も受けている人はまれ)
・学生がゲームを好きと感じない(「ゲームで遊ぶだけ」の集団)
○考察・提案
・ゲーム会社は高い技術で作られたゲームだけを要求していない
→最初から最後まで遊べる「ちゃんとしたゲーム」が重要
・提案:配布されている開発キットで自由に改造したものを公開
・提案:ゲームをオンラインで配信(配信するための審査がある)
・提案:二次創作にもとづくゲームの開発(ゲーム開発ツールなどを利用)
Q&A(内容省略)

2)江守恒明先生@関西大学中・高等部(中西先生コーディネート)
「関西大学K-12Project 〜序章、ICT環境が教育にもたらすもの〜」
○関西大学 第三の飛躍
○関西大学 高槻ミューズキャンパスの紹介
○関西大学 初等部・中等部・高等部の特色
・小学校から高校まで一貫教育
・同一キャンパスに小学校から大学院まである
・小学校から考える力を育成(ICTの活用、主体的に考える授業など)
・小中高12年間の学習成果を電子ポートフォリオに蓄積
○国際理解教育、図書館教育、ICT教育
・国際交流とICTを活用した国際理解教育
・メディアライブラリーによる図書の活用
・電子黒板や映像音響システムなどを活用したICT環境
・Macを600台以上整備し、MacとWindowsのデュアルブート
○「安全基礎」「考える科」
・中学校で「考える科」
思考力を鍛える(コミュニケーション、映像表現、データ分析など)
すべての教科の教員が参加して他の科目にフィードバック
・高校は「安全科学科」のみ
専門学科であることを生かして探究力を育成(卒業研究など)
○昨日までの様子とこれから
Q&A(内容省略)

3)稲川孝司先生@東百舌鳥高等学校(中西先生コーディネート)
「『プログラムによる計測・制御』の授業実践
−自立型ロボットBeauto Racerを使って−」
○ロボット実践授業のあゆみ
・2004年からロボットを活用した問題解決学習
・組んだプログラムが問題ないかがかわりやすい(PDCAサイクルによる問題解決)
・2009年から台車型ロボット(Beauto Racer)を利用
○教材の特徴
・安価(現在3,000程度、もっと安価にできる)
・計測して制御できる
・GUIによるプログラミング
・本物の台車がプログラムどおり単独で動く
○授業案
・プログラムによる計測・制御が2時間でできる
・シミュレーターがある(無料)
○授業目標
・アルゴリズムを学び、フローチャートが書ける
・プログラムでロボットを動かす
・計測と制御のアルゴリズムを理解してライントレースができる
・コンピュータの動作や仕組みがわかること
○実習と課題
・実習:順序処理型(前進後退)
・課題:迷路脱出(くり返し型)
・実習:条件分岐(センサー制御によるライントレース)
・課題:S字カーブ(2つのセンサーを制御)
○なぜロボット教材なのか?
・科学的なものの理解
・ものづくりの大切さ
○技術・家庭科の計測と制御の必修化
・抵抗のある先生が少なくない
→このような教材なら教えやすいのではないか
○一般的なプログラミングの授業
・基本的なプログラミングの作成までで多くの時間が必要になる
→アプリケーションの作成まではできない
・GUIによるプログラミングであれば理解しやすく短時間で作成できる
中学校・高校ではアルゴリズムや考え方を教える
思い通りに動かないことで自分の間違いに気づくことができる
Q&A(内容省略)

3 その他
・発表資料は、事前に「SkyDrive」へアップロードする(詳細は石川先生まで)
・次回の会場は、関学大阪梅田キャンパス1406番教室
・次回グループ枠は「倫理研」の発表

以上